青森・相馬地区から届く 7つのりんごの贈りもの
100年以上続くりんご栽培の地、青森県・相馬地区。今も300~400世帯がりんごを育てているそうです。今回は地域一丸となり数多くの苦難を乗り越えて、一大産地となった相馬地区を訪れ、生産者さんにお話を伺いました。
JA相馬村の三上部長に紹介いただいたのは、生産者の田澤さん。りんごを栽培するにはさまざまな工程があり、さらにはその年の気温に合わせて作業するため、おいしいりんごを育てるのは職人仕事。「毎年同じように作っても、同じようなりんごはできない」と田澤さん。JA相馬村と生産者のみなさんが力を合わせ、毎年、毎日、改善し、挑戦し続けることで、守られている相馬地区のりんご栽培についてレポートします。
りんごレポート①〈課題に向き合う〉

近年、特に悩まされている課題は、気温上昇に伴うりんごの高温障害や炎天下での作業とのこと。日本の北に位置する青森県・相馬地区ですが、9月・10月まで暑さは続き、40度近くになることもしばしばだとか。
例えば、りんごは日光に当たることで赤くなるので、生産者は葉の剪定、まんべんなくりんごに日光が当たるようにりんごを回しているそうですが、つがるりんごは真っ赤になりすぎると果肉がやわらかくなり過ぎて痛み、腐敗するなどロスがでてしまうことも。
近年の気候変動によって、必ずしもりんごに日光を当てることが正解ではなくなっているといいます。
こうしたことから、見た目よりも味を大切に、現在〈つがるりんご〉は葉をとらない栽培への切り替えをJA相馬村では推進しているとのこと。
おいしさを追求するなら、むしろ葉は完全にとらずに適度に日光から守ってあげたほうがよい。葉とらずりんごは真っ赤にはならないけれど、おいしく糖度も高いものができているそうです。
このように、これまでの方法にとらわれず、日々変化する自然と対峙しながら、品種ごとの特徴をとらえ「おいしいもの」を追求されている様子がうかがえました。
りんごレポート②〈未来へつなぐりんご栽培〉

相馬地区で栽培している品種は今回お届けの『りんごSEVEN』の7種にとどまりません。各農家さんによって生産している品種は異なり、りんご農家の中でもそれぞれ知らない品種があるくらい多くの種類のりんごがあるそう。
ですが、その中でもそれぞれに欠点があり、供給できる生産量を確保できるものは決して多くないそうです。みなさんのお手元にお届けできるりんごは、選ばれし品種といえるように思います。
天候や鳥獣害の自然への対策に加えて、今後注力していくことは、品種の開発・改良。品種の検討会を地域で定期的に行っていて、量産化まではそう簡単にはいきません。また、JA相馬村も農家さんも、日々の目の前のりんご栽培に休みはありません。長い道のりです。
ですがお話をうかがった農家の田澤さんにこれから挑戦したいことを質問すると、「おいしさを追求できる品種を次世代に残してどんどん歴史をつないでいくこと」とお話しされていました。
実際に今回、訪れた園地には1本しかないまだ名前のついていない品種の木がありました。この木の品種も現段階で量産化というような段階ではないそうですが、地道にあたらしい品種の開発や改良に取り組まれている様子がうかがえました。未来の相馬地区のりんご栽培の継続・発展にとって、よりおいしい、育てやすい品種を地道に生み出していくことはかかせないテーマといえるでしょう。
りんごレポート③〈おわりに〉

田澤さんは、「おいしいものはいつまでもおいしい。だから、生産者もおいしいりんごをつくるために1年かけてこんだけ取り組んでいます。その味をじっくり味わってほしい」とおっしゃっていました。
どの生産者さんも、天候にも悩まされるし、収穫間近のりんごが鳥獣の被害をうけることもあると思います。そういった課題に直面しながらも育てられた手もとに届く果物がどれだけ貴重で愛おしいりんごなのかが、お話しを聞き実感することができました。
例年この『りんごSEVEN』は、多くのフェリシモのお客さまにご支持をいただき、おいしいりんごお届けできていることも改めてうれしく思います。
ぜひ、初めての方も、リピーターの方も、今年の相馬村のりんごを楽しみにしていただけるとうれしいです。
